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2012年5月 8日 (火)

雹と南天の枝

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ごぶさたしておりました。4月はまったく更新しなかったので、やんじょもんの枝垂桜を筆頭に4月の花の写真を貼っておきます。

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5月5日の夕方、畑の脇に桜の苗木を植えていると、

お爺さんが南天の木の束とビニールひもを

ひとつかみ持ってそばに来られた。

自分が小さい時分からよく知っている近所の働き者の

お爺さんだが、ここ数年でガクっと歳をとられ、

表で見かけることも少なくなっている。

手にしたものを地面に置き、お爺さんは何かを言おうと

口をモゴモゴされるのだが、ほとんど言葉にならず

意図がよくわからない。

桜の苗木を植えとるんや」などと、やっていることを

説明してみるが、意思の疎通にはほど遠い感じ。

そのうち地面に置いたものをそのままにして帰っていかれた。

あとで片付けておこう…、とそのまま作業を続行。

支柱を立てようと、木杭とカケヤを手に取ったあたりで

永谷の方からバラバラというすごい音と雷鳴が近づいてくる。

夕方から天気が崩れるという予報を知っていたので

派手な夕立だな…と、道具をしまいかけた矢先、

空から無数の氷の粒が降ってきた。

霰よりずっと粒が大きく、路面に当たって

パチン、パチーンと音をたてて砕けている。

当然ながら、素肌にくらうとエアガン直撃級に痛い。

 

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あわてて杭を放り出して家に逃げ帰り撮影。川上の年寄りも今時分にこんなのは初めて、というくらいの雹だった

 

雹はそのうち大粒の雨まじりになり、やがて雨だけになって

10分ほどでその雨も止んだ。

やりかけの支柱を立てるため、畑にもどって

鳥居型になるよう二本の木杭を打ち込む。

そこへ父が様子を見にやってきて、

南天の木はよくしなり、腐りにくい、

細い苗木なら鳥居支柱の笠木や貫にちょうど良いと言う。

 

近所のお爺さんは、私が苗木を植えているのを見て

役にたつだろうと、わざわざ手持ちの南天とひもを

持ってきてくれたのかも知れない。

老いてボケられたとばかりに、見れば解るようなことを

いちいち説明したことを少し後悔した。

 

…南天とひもはありがたく使わせていただきました。

 

 

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雹と南天の枝を参照しているブログ:

コメント

芝桜は咲きましたか?
嶺南にはあまり立ち寄ったことがないんで
今度行きます。もちろんチャリで

コメントありがとうございます。
芝桜はちゃんと咲いております。植えた時点で一部は咲いていたんですが、なにぶん防草シートの植穴から伸びてきた雑草に負けそうなぐらいの苗木ですので、株がもっと広がらないと見応えは…。
今年一年の成長を期待しております。

美の真髄を思わせる枝垂桜、感嘆しております。
古来から、美について数多の人々が様々な解釈を表現
してきましたが、中でもドイツ観念論のカントの趣味
判断による美にたいする考察が顕著でしょうか。
彼曰く、自然美は関心を前提としないうえに、崇高な
感情や概観と観念の純粋性を抱かせるが、芸術美は人
為的な美の本質が虚栄心に満ち、我が儘で堕落的な側
面がある、という。
確かに、この見事な枝垂桜を拝見すると、主観的であ
る美の概念が、恰も普遍的であるかの錯覚さえ覚えま
す。
芸術美に対し自然美の優位性を説く彼の論理に頷けま
す。配信、ありがとうございました。

記事とは関係無いコメント大変失礼致します。

私は、大飯原発再稼働に反対する者ですが、全国に再稼働、再事故を危惧する方々が大勢いる事をご存知でしょうか?

原発立地県、福井から反対の声が聞こえて来ないのが、非常に残念で不思議な思いです。
福島原発事故は収束はおろか、現在進行形で悲惨な状況です。
福島を始めとする東北や東京、関東地区からも大勢の原発ジプシーと言われる避難民が発生しているのを知っていますか?
こちら沖縄県へも多くの母子避難、家族避難者が来ています。(関西や九州からも)
既に、被爆症状で非常に苦しんでいる方も多く、悲惨な状況です。
どうか、現実に目を背けず真実(事実)を知って頂きたいと思います。

そして、事故解明も責任追及もされず、誰も責任を取らない悲惨な原発事故は、明日は我が身となり得ると言う事を知って下さい。
原発立地県、地元の人間として深く深くえて頂きたい、切にお願い致します。

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