雹と南天の枝
ごぶさたしておりました。4月はまったく更新しなかったので、やんじょもんの枝垂桜を筆頭に4月の花の写真を貼っておきます。
5月5日の夕方、畑の脇に桜の苗木を植えていると、
お爺さんが南天の木の束とビニールひもを
ひとつかみ持ってそばに来られた。
自分が小さい時分からよく知っている近所の働き者の
お爺さんだが、ここ数年でガクっと歳をとられ、
表で見かけることも少なくなっている。
手にしたものを地面に置き、お爺さんは何かを言おうと
口をモゴモゴされるのだが、ほとんど言葉にならず
意図がよくわからない。
「桜の苗木を植えとるんや」などと、やっていることを
説明してみるが、意思の疎通にはほど遠い感じ。
そのうち地面に置いたものをそのままにして帰っていかれた。
あとで片付けておこう…、とそのまま作業を続行。
支柱を立てようと、木杭とカケヤを手に取ったあたりで
永谷の方からバラバラというすごい音と雷鳴が近づいてくる。
夕方から天気が崩れるという予報を知っていたので
派手な夕立だな…と、道具をしまいかけた矢先、
空から無数の氷の粒が降ってきた。
霰よりずっと粒が大きく、路面に当たって
パチン、パチーンと音をたてて砕けている。
当然ながら、素肌にくらうとエアガン直撃級に痛い。
あわてて杭を放り出して家に逃げ帰り撮影。川上の年寄りも今時分にこんなのは初めて、というくらいの雹だった。
雹はそのうち大粒の雨まじりになり、やがて雨だけになって
10分ほどでその雨も止んだ。
やりかけの支柱を立てるため、畑にもどって
鳥居型になるよう二本の木杭を打ち込む。
そこへ父が様子を見にやってきて、
南天の木はよくしなり、腐りにくい、
細い苗木なら鳥居支柱の笠木や貫にちょうど良いと言う。
近所のお爺さんは、私が苗木を植えているのを見て
役にたつだろうと、わざわざ手持ちの南天とひもを
持ってきてくれたのかも知れない。
老いてボケられたとばかりに、見れば解るようなことを
いちいち説明したことを少し後悔した。
…南天とひもはありがたく使わせていただきました。
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芝桜は咲きましたか?
嶺南にはあまり立ち寄ったことがないんで
今度行きます。もちろんチャリで
投稿: 重ちゃん | 2012年5月12日 (土) 11:33
コメントありがとうございます。
芝桜はちゃんと咲いております。植えた時点で一部は咲いていたんですが、なにぶん防草シートの植穴から伸びてきた雑草に負けそうなぐらいの苗木ですので、株がもっと広がらないと見応えは…。
今年一年の成長を期待しております。
投稿: 管理人 | 2012年5月14日 (月) 08:51
美の真髄を思わせる枝垂桜、感嘆しております。
古来から、美について数多の人々が様々な解釈を表現
してきましたが、中でもドイツ観念論のカントの趣味
判断による美にたいする考察が顕著でしょうか。
彼曰く、自然美は関心を前提としないうえに、崇高な
感情や概観と観念の純粋性を抱かせるが、芸術美は人
為的な美の本質が虚栄心に満ち、我が儘で堕落的な側
面がある、という。
確かに、この見事な枝垂桜を拝見すると、主観的であ
る美の概念が、恰も普遍的であるかの錯覚さえ覚えま
す。
芸術美に対し自然美の優位性を説く彼の論理に頷けま
す。配信、ありがとうございました。
投稿: 岩崎武次 | 2012年5月14日 (月) 10:36
記事とは関係無いコメント大変失礼致します。
私は、大飯原発再稼働に反対する者ですが、全国に再稼働、再事故を危惧する方々が大勢いる事をご存知でしょうか?
原発立地県、福井から反対の声が聞こえて来ないのが、非常に残念で不思議な思いです。
福島原発事故は収束はおろか、現在進行形で悲惨な状況です。
福島を始めとする東北や東京、関東地区からも大勢の原発ジプシーと言われる避難民が発生しているのを知っていますか?
こちら沖縄県へも多くの母子避難、家族避難者が来ています。(関西や九州からも)
既に、被爆症状で非常に苦しんでいる方も多く、悲惨な状況です。
どうか、現実に目を背けず真実(事実)を知って頂きたいと思います。
そして、事故解明も責任追及もされず、誰も責任を取らない悲惨な原発事故は、明日は我が身となり得ると言う事を知って下さい。
原発立地県、地元の人間として深く深くえて頂きたい、切にお願い致します。
投稿: 沖縄から | 2012年5月14日 (月) 23:45