角兵衛さん(三)
本音ではなかろうが、住めば都である。
村役場に来るのに歩いて来て、歩いて帰る。
習慣であるので苦にはならなかったが
雪でも降ったら大変、
泊り込みの一日がかりで用を足すことになった。
役場、其の他の用事を済まして帰る。
子供達がおとっつあんの帰りを首を長くして待つ、
其れにこたえなければならぬ。
土産を下げて帰るのが常であったが、其れもそうだが
自分の体力も養わねば参ってしまう。
故に「マゴザ」に寄って饅頭を子供たちに買い、
しとつほうばって歩く。
饅頭一ヶでは物足らぬ。
安川迄来た、のども渇いて来た。
目についたのがカフェ「サブ」である・・・
つづく
H18.6.3 善琢
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