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2009年12月 2日 (水)

秋の宝尾を往く

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山上は紅葉の色濃く、まだ晩秋の空気が漂っている・・・
と思って↑のタイトルを付けたが、写真を見返すとわりに寒々しい。

 

日曜日、九右門さんが教育長と生涯学習課長を案内する

宝尾行きに同行した。

登るルートは春の宝尾行きとは違い、開墾谷
(かいこだん)から。

久左横の砂防の傍らを抜け、

山腹のシャガ群落を登る山道へ入る。

限られた人しか利用しないため、登り口がかなり判り難いが

このシャガ群落が一応目印になる。

猟期に入っているので、道のそこかしこに

小型獣用の罠が仕掛けてあった。

道のドまん中にも仕掛けてあるので注意が必要である。
 

いったん尾根に取り付いてから嶽間谷ルートとの

合流点までユリ道を進む。

耕耘機を押して山腹の田んぼへ通ったというこの道も、

今は人ひとりが歩くのも覚束ないぐらいに細っている。

合流点まで来るとあとはいつものコース、

おなじみの尾根道をひたすら歩く。

これまで春にばかり来ていたので

紅葉した山道を往くのが新鮮だった。

これが目当てでついてきたと言っても過言ではない。
 

宝尾に着き、まず字苔紋(だいもん)から権現跡へ。

そこで一休みしたあと、権現前の広場横から

斜面を弥兵衛の屋敷跡へと下りた。

ここが集落の中で最も高い位置にあった屋敷だが、

この背後にも使途不明の平場が数段ある。

春はここまでしか見て回らなかったが、この日は

寺院跡と云われる“庵だら”“尾だら”まで足を伸ばした。

字宝尾から孤館を通り、字庵壇へと進む。

この字庵壇を含むなだらかな一帯が“庵だら”と云われる平場で、

現在は一面の竹林となっている。

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歓喜閣なる建物があったと伝わる場所

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“庵だら”の先は谷になっていて、蓮池の跡だという

“堀迫(ほっさこ)”である。

道跡は迫をぐるりと回り込んで“尾だら”へと続いているが

竹の侵食で掘り込まれた道跡を辿って進むのは難しい。

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掘迫の傍らに三椏(みつまた)がかたまって生えていた
必ず三つに枝分かれする特徴があり、和紙の原材料になる
三月ごろのまだ寒々とした山に入ると、春の到来を知らせるように
小さな黄色の花をつけている
 

 

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“尾だら”とその先の竹林

谷底から次の平場に這い登る。

ここが最も広い平場で、“尾だら”と呼ばれる場所だ。

本堂の他、数棟があったと云われている。

宝尾集落が廃村となって以降に植林された木々が

大きく育っていて、栄華を誇ったと云う過去は見る影も無い。

植林は平の付け根あたりで途切れ竹林になっている。

この先は舎利ヶ迫、田代のだん、おなりのだんで、

道は尾根を越えて高浜町の大田和へ続いていたと云う。

“おなりのだん”は寺院へ天皇が行幸され、

おなり門が造営されたことからその地を“おなりのだん”と

呼ぶようになったと宝尾山縁起は伝えている。

しかし宝尾へはそこから三町(327m)上がって

“山鳥屋敷”、さらに三町上がって宝尾へ至ると記されていて

位置関係に矛盾がある。

“おなりのだん”と伝わる場所から宝尾までは

ほとんど平行移動で上がるという表現は適切でないし、

そこまで距離もない。

第一、“山鳥屋敷”と伝わる平地は宝尾を挟んで日置峠側にある。

言い伝えか縁起のどちらか、

あるいは両方に誤りがあるのかもしれない。

Takarao_map

一行はその“おなりのだん”へは向かわず、

尾だらから北東側へ下って“むかんだら”へ進む。

ここのしっかりした平場は三段ほどで、

その下はなだらかな植林地となっている。

平場にはそれほど大きくない雑木が生えているだけだった。

この現状の違いは、植林を憚る理由があるのか

単に持ち主が違うからなのかは不明である。

Img_3700
“むかんだら”の平場

まとめ終わってないので続きます・・・

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秋の宝尾を往くを参照しているブログ:

コメント

いつも楽しく興味深いお話をありがとうございます!
「だら」は「平(ダイラ)」なのでしょうが、ちゃんと名称が残っているのがすばらしいですね。是非、後世に伝えていってください。

コメントありがとうございます。

宝尾については、熱心に調べられている方がおられ、
地名とその現地が判るのはその方のお陰です。
地籍測量もこんな山の中ですが済んでおり
境界杭が打ってあるので、朱道も判りやすいです。
#境界立会い確認は大変だっただろう・・・
 多分弁当持ちだったんじゃないだろうか(笑

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