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2010年9月16日 (木)

蜻蛉(二)

2_tonbo

                 絵はオニヤンマですが・・・


精霊蜻蛉(ショウリョウトンボ)


京都地方では、ショウライトンボとよんでいるが

方言(訛り)であるらしい。

名はキヤンマらしい。

うちらでは仏の使いでホトケトンボと言っていたように思う。

別に蚊とりトンボとも呼んでいたと思う。

八月お盆頃になると、夕方やってきて

家のまわりをとびまわって呉れる。

縁側でうすべりを敷いて涼んでいると

目の前を行ったり来たりして、せわしいくらい走りまわる。

あのようにしながら蚊をとっているのだよ、と父が言った。

其の頃の蚊はトンボがとるくらいではとてもとり切れない。

そこで「蚊くすべ」と云う調法な経済的な

蚊の逃がし方をあみだしたのである。

焜炉に火を焚いて、其れをくすぼらして

団扇であおいだのである。

しかしただの煙りでは逃げない。

目の痛くなるような煙りでないと効きめが無い。

タモの木が一番だった。

でも人間にも効きめがあって、やはり蚊帳の中が一番だった。

 

つづく
H17.9.1 善琢

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