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2010年4月21日 (水)

筍を掘る人

R0011378
41才にして初めて来た場所。こんなとこもあったのね、みたいな


父がタケノコを堀りに“一丿庄”へ行くという。

行った事も聞いたこともない地名だったので、

後学のためついて行くことに。

着くとそこは瀬津亡の向かいの谷で、

谷のとば口のところからすでに竹林になっている。

そこらは右門の山で、少し入った谷の合流点からが

ウチの山ということだった。

山裾に炭焼き窯の跡がやたらとある。

祖父がここでも仕事をしていたのだろう。

とうの昔に窯の天井は抜けていて、

くぼんだ窯底から、遠慮なく何本も竹が生えている。

現金収入を得るため大抵の男が山に通い、

黙々と炭を焼いていた時代のなごり。

こんな窯跡が山裾にも、山腹にも、山奥にも、

それこそ無数にある。

 

しばらく竹林を見て回るが、目につくのは

猪の掘り返したあとばかり。

猪は鼻がやたらに良くて、まだ頭を出していない土中の

タケノコを敏感に嗅ぎ分ける。

そしてほじくり返して喰う。

目だけが頼りの人間ではとてもかなわない。

けれど、さすがの猪も毎日通ってきているわけではない。

運良く巡回から外れた日に見て回ると、

おこぼれにあずかることができる。

今日のここはたまたまそういう場所だったようだ。

 

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猪にほじくられた跡と、鹿(?)に喰われた細目のタケノコ 

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二つ発見! そして掘る!
ただし固い地面からはあんまり良いのが出ない


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伸びたタケノコは固くなる
地面から頭を出す前のものが良いというが、そういうのはなかなか・・・
ひとつ見つけると、その近くにも頭を出していることがよくある
同じ地下茎から出ていた場合は、その二点の延長線上にもある可能性が

 

聞けば、竹林があってもこんな風に

タケノコを掘らない家もあるそうで。

好き好きとはいえ、いちタケノコ好きとしては

もったいない限り・・・。


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太くて良いのは少なめでしたが、そこそこ採れました
持ち帰ったタケノコは母が大鍋で即アク抜き
そしてまた煮物(油あげと天ぷらと)
今回採れたのはとても“しなこい”タケノコでした
せっかくだから一本くらい焼けば良かったと、今になって後悔

四月は畑になんにも無いけれど、山のものがそれを補う
ゆがいたワラビもおいしいです

 

 

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こっそり咲いていた山葵の花

 

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