盂蘭盆会(一)迎え火
精霊祭(ショウリョウマツリ)あるいは
魂迎(タマムカエ)と云うらしい。
お盆の十三日の夕方だったと思うが、庭の角にて
松のじんにて焚火をし、線香をあげた。
仏さんが此の火をたよりに来るんだよ、
とおい所からねえ、とお母さんが言った。
先祖と言うものの有難たさと、其の供養を
此の時分からおそわった。
仏壇の掃除をして、仏を迎えるにあたってのかざりつけをする。
華束の上に何が並ぶか、其れがたのしみだった。
お菓子かな、果物だったら何だろう
横目で鼻をきかし乍ら見ていた。
先ずホーズキ、これは華さし。
そして桐の葉を前に並べた。
キュウリ、ナス、カボチャ、マッカウリ、芋のこ、
お菓子は出て来ない・・・おっ砂糖が出て来た。
お盆が終わったら、嘗めるのにまかろう。
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