お風呂(五)
おかあさんは何時も暗くならないと帰らなかった。
風呂をわかして待っていればよかったが、
ひとりで火を焚くのはあぶないので
母さんの帰りを待った。
雨が降っているので
今日は入れてもらいに行こうね、と言って
ごはんをたべてから二人で出かけた。
つづく
H17.6.27 善琢
今日は半夏生(はんげしょう)です。
半夏生は節分や八十八夜などと同じ雑節のひとつ。半夏(烏柄杓)という薬草が生えるころで、昔の農家にとっては大事な節目。以前は夏至から数えて11日目のこの頃までに田植えを済ませるという目安の日でしたが、稲の品種改良が進んで田植え時期が早くなったので、生活にあまりなじみのない日になっています。(地方によってはこの日に焼き鯖や蛸を食べたりします)
この辺りでは田植えを済ませたこの頃、山を越えて松尾寺参りに出かけるのが楽しみのひとつだったようで、善琢さんの絵手紙にもそのことを描いたものがあったように記憶しています。
ただこの時期は梅雨の盛り、特にこの頃に降る「半夏雨」は大雨になることが多く、心待ちにしていた寺参りに行けず、恨めしく天を見上げることもよくあったようです。
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