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2009年5月20日 (水)

寺(四)


哀れにも、主(鐘)を失くした鐘楼は、

山嵐しの通り抜けとなり

お匠の唱へる経も、風と共に侘しく消へる。

夢にも思わなかった事が起こり、

失意落胆、の筈だが戦時中の事、

為す術の無く、諦めるより仕方が無い。

お国の為になって呉れと、只経を唱へるのみ。

幸か不幸か日はめぐる。

戦争も終結して平穏となり、村も蘇る。

其処へ思いもよらぬ嬉しい便りが届いた。

ある篤志家より、鐘が寄贈されるとの事であった。

村人たちは天にも昇る心地で湧きあがった。

そして元の姿にかへった。

除幕され、最初に撞かれたのが宗隆お匠だったと思う。

読経もながながとつづいて、村の隅々まで伝わり

有難うと、手を合わして頭を下げた。

寄贈者名は又の機会に。

Tera_04
H17.9.26 善琢


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鐘の寄贈を祝う村人たち(清源寺鐘楼前にて)

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