公民館(木炭倉庫)六
まあ何だかんだと言っている間に自分の番が来た。
落ち着いておちついてと自分にいい聞かせながら
囲いの中に入った。
行くには行ったがどなえなるのかと思い乍ら、
おそるおそる座わった。
奥さん、そんなに恥かしがらんでも、
誰れも見とれせんから、一寸裾をまくってごらん…
そう言われたものだから、なお固くなった。
でもいつまでもはずかしがっている時でない。
観念してまくってみた。
それ奥さん、此れが其れで、此処をこう持って、
こう言うふうに嵌め込むのだよ。
あら恥ずかしい、呼吸が会わないとずり出る。
何だかんだしているまに納まった。
何んだこんな事ぐらえ と反対に大胆になる。
まあ其の時分の事だから、仕方が無いが。
「なになにサリー」なんてむずかしい名前で言うから、
おどおどしただけや…と 二ダースも買って・・・
つづく
H18.2.10 善琢
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